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人生に活語
●人生の一大事に際しては
 社会や人生の一大事に臨んでは、神の意を問ひ、神の意に忠であればいい。
 葦津珍彦『一神道人の生涯』
 
●歴史とは
歴史とは 文字によって描かれた物語なのであり、文字によって掬い取ることができた限りにおいて歴史であり、人間の思想なのである。
 村上兵衛『国家なき日本』20頁
 
●大局観
大局観は日常の処理判断にはさして有用でないが、これなくして長期的視野や国家戦略は得られない。日本の危機の一因は、選挙民たる国民、そしてとりわけ国のリーダーたちが大局観を失ったことではないか。それはとりもなおさず教養の衰退であり、その底には活字文化の衰退がある。
 藤原正彦『祖国とは国語』18頁
 大局観、大事なり。
 
●神 道
 神道は、最高級のシャーマニズムで、神々は常に思ひ、時により、人によって最高の義を示し給ふと信じてゐる。神霊によってすべてが生まれるとの信は、神道の根本である。人間が生まれるのは神霊によるし、人間の精神的祖は、その神であることを信じてゐる。後世でも、神話の神々を氏神とし、自分をその子孫であり、氏子とする信仰は生きてゐる。生理的には人間父母の子であるが、信仰的には神話の神を父母とし、祖として生まれたとの信である。その信がなくては、日本の神道も神国思想も成立しない。

 皇祖天照大御神は、正に信仰上の皇室の祖であり、神話の神であってたゞの生理的人間ではない。だから神宮があっても、生理的人間没後の御陵がない。 
 葦津珍彦『一神道人の生涯』
 
日本人
 我々が日本人であることは運命ではあるが、それはそのままに使命である。
  保田與重郎『述史新論』
 
●人間としてのスケール
地球上の人間のほとんどは、利害得失ばかりを考えている。これは生存をかけた生物としての本能でもあり、仕方ないことである。人間としてのスケールは、この本能からどれほど離れられるかでほぼ決まる。
 藤原正彦『祖国とは国語』26頁

私利私欲からより離れた人が大人物と言うことであろう。なかなか難しいことではあるけれども。
 
●憲法
現行憲法に権威が無い原因の一つは、その悪文にあります。悪文といふよりは、死文と言ふべく、そこには起草者の、いや翻訳者の心も表情も感じられない。
          

これは明らかに押附けられて仕方無く作つた憲法です。

福田恆存『日本への遺言』 文春文庫
 
●英語の世界支配
英語が世界を支配すれば、米英からの情報発信だけが世界の人々に直接的に理解され、従って米英の思想や思考法が支配的となる。英米文学ばかりが世界中で読まれるから感性の世界においても米英が支配的となってくる。

 藤原正彦『祖国とは国語』
 
●神道とは
 神道とは固有日本人の精神的核である。神道は、神社を生み、神社は神道を民族心理の中に温存し保ってきた。
 葦津珍彦『一神道人の生涯』
 
●祖国とは国語
祖国とは国語であるのは、国語の中に祖国を祖国たらしめる文化、伝統、情緒などの大部分が包含されている
 藤原正彦『祖国とは国語』
 
●言語とは
言語とは文化伝統であり民族としてのアイデンティティーなのである。
 藤原正彦『祖国とは国語』
 
●男と女 自然な生き方
 男は子どもを産めないのだから、シャンとして働き、力強く生きる以外に能はない。女の人はどう考えたって肉体的に男にかなうわけがないのだから、やさしく生きるという生き方が素直であり、自然である。そしてこれが、社会の中で男女が協力し合う場合の知恵だと思う。 
 木村尚三郎『ケジメの時代』